英語の「mouse」の発音の変化 の続きです。
『英語の歴史から考える 英文法の「なぜ」』朝尾幸次郎、大修館書店 (2019/3/12)の中の抜き書きです。
ノルマンの英国征服で、ウィリアムは国王となります。
ウイリアムは43歳で英語を学ぼうとしましたが、ものにすることはできませんでした。その後の国王も英語を学ぶことはなく、人を罵倒するときだけ英語を使うという王様もいたほどです。次に英語を話す国王が現れるのは300年先のことになります。110ページ
大母音推移とは、1400年頃から1600年頃の現象で、ノルマンの英国征服の時代とことなことなりますが、
大陸からイギリスに印刷術を導入したのはウィリアム・キャクストン(William Caxton、1422年頃 - 1491年*1)です。彼は1476年、ロンドンのウェストミンスターで印刷業を起こしました。キャクストンはロンドン地域で行われていた綴り字をもとに印刷を行い、その印刷術は綴り字を標準化する力となりました。中には間違って標準化されたものがあります。・・・ghostのhはもともとなかった・・・これはキャクストンが大陸から連れてきた印刷工が間違って植字したものです。大陸出身の植字工は英語にくわしくなく、どのように綴るかわからない場合、大陸風の綴りを持ち込むことがありました。このghostのhは今のベルギーあたり話されていたフラマン語gheestのhが持ち込まれたものです。(116ページ) *1:ウィキペディアと少し異なる
日本の古代の上代特殊仮名遣いの問題を思い出します。七世紀の日本ですので、この英語の変化で、フランス語の影響を受けた時期と印刷技術の発展の時期が違たり、全然違うといってもよいかもしれません。しかし、イギリスの英語を話せない国王と、日本語が(当時あったことが前提です)おぼつかなかったと想像している天武天皇が同じに見えてきます。具体的なものはないですが、なにかしらの似たようなことがあったはずです。天武天皇がペルシャ人としても抵抗感はなくなります。
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