2022年1月28日金曜日

出雲とスサノオの神話

 出雲と天武天皇の関係は、以下の記事から続いています。

スサノオが出雲に降ったところ 

天武天皇の時代とするには、時系列的には難しいというところがあります。いかに時間的な整合性を考えるかということですが、あきらめた方がよさそうな気がしてきました。『出雲風土記』のこととかを考えると、『日本書紀』のスサノオの神話は空想物語と考えた方がすっきりします。もちろん、現実ではないものの、天武天皇のイメージはあります。出雲を支配下に置いたことを強調しているだけかもしれません。

今まで『出雲風土記』のことは頭にありませんでした。考え方を変えないといけないようです。時間的には、『古事記』→『日本書紀』→『出雲風土記』の順番で、しかも『出雲風土記』は

出雲国風土記の「古典への招待」 

にあるように、『日本書紀』の内容を理解していると思われます。「記・紀」神話の八岐大蛇退治伝説は「風土記」では出てきません。「記・紀」は伊弉諾尊と伊弉冉尊の国生み神話で、「風土記」では国引き神話で食い違いがあるようです。 『出雲神話の誕生 (講談社学術文庫) 』鳥越/憲三郎、講談社 (2006/10/10)を借りてきました。この本では、序に「出雲大国家の幻想」と述べていて、私もそうでしたが、「記・紀」を優先の立場のようです。結論はどうかと思われますが、参考になりそうなことが書いてあります。「風土記」は、出雲の東部、「記・紀」は出雲の西部を注力してるそうです。出雲の西部は新興の場所としているのが気になります。返却期限までに読めそうにないので、メモ書きとしておきます。

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