2021年11月20日土曜日

八代海南部の海丘群

 『熊本のトリセツ』 昭文社 (2021/10/8)、を図書館から借りてきました。熊本県のことがマニアックに書いてあります。その中に、Part1に八代海で見つかった謎の地形が取り上げられています。

「図」


本の図の元のデータは、海上保安庁のもののようです。図は以下のものから持ってきました。その中の図です。

八代海 謎の海丘群 

海上保安庁は、八代海において約80個の海丘が密集する極めて珍しい海底の地形を発見しました。
この海丘群は、第十管区海上保安本部所属の測量船「いそしお」による海底地形調査により、熊本県水俣市から西南西約10キロメートルの海域において発見されました。
周辺は水深約30メートルの平坦な海底で、直径約50メートル、比高約5メートルほぼ円形の海丘約80個が密集して存在しています。それぞれの海丘は、形や大きさがほぼ等しく、北西-南東方向に並ぶように配列しています。このように平坦な海底面に突如として存在している海丘群は、他の海域ではみられない非常に珍しい地形です。
そこで、この海丘の実態を把握するため、鹿児島海上保安部所属の巡視船「さつま」(船長:日高睦男、総トン数:1200トン)と同船所属の潜水班による潜水調査を行 いました。・・・

私には、配置に規則性があるような無いような、直径50m、高さ5mのサイズなどで、古い時代の円形の古墳群のように見えてきます。 謎を究明するため、さらに潜って調べられた報告書がありました。 

八代海南部の海底で発見された海丘群の潜水調査報告 

この中では、 海丘群の成因についていくつかの仮説が紹介されています。しかし、古墳説はありません。問題外のように思えますが、ありうるのではと妄想しました。

一番の問題点は、
水深30mの海底が、古代に地上にあったのかということです。『熊本のトリセツ』では別のところに、健磐龍命蹴裂伝説があって、阿蘇の外輪山を蹴って、阿蘇カルデラ内がかつて湖であったのを排水したとのことです。健磐龍命は尻餅をつき、「立てぬ」と言ったことから「立野」の地名ができたとあります。逆もありうるということで、低地であったところが、一部崩れて海水が入ってきたこともありえます。阿蘇山の大噴火は最近ではなさそうですが、鬼界カルデラ(きかいカルデラ) 

というのがあって、約7300年前の大規模カルデラ噴火で九州南部の縄文人を絶滅させたと推測されたとあります。八代海の海丘群も地上に残っていれば整地されて消滅してしまいます。運良く海底に残った縄文時代の古墳群の可能性もあるように思います。噴火であれば、積もる方向なので地表の低下は考えられません。現時点では無理説ですが。

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