2018年5月3日木曜日

香川県の安田

小豆郡小豆島町安田
 地名辞典では内海町安田村となっています。内海町《うちのみちょう》は名前の通り内湾の所です。今回は角川日本地名大辞典37香川県からの引用です。
小豆島《しょうどしま》の東部に位置し、南方は内海湾に臨む。北にそびえる小豆島最高峰星ヶ城山に発して内海湾に注ぐ安田大川流域一帯を占める。地名の由来は不詳だが、小豆島では肥沃な土地に恵まれており、「日本書紀」の「天安田は良田なり」から引用されたとする説(安田村誌)もあるように、恵まれた水田に関連して名づけられたものと思われる。村の北部山麓に三五郎池がある。その北西方向に極ヶ谷牛飼場、粟地などの弥生遺跡があり、牛飼場遺跡は島内で銅鐸・銅剣が出土した唯一の遺跡である。
とあります。安田城跡という南北朝期の佐々木三郎左衛門信胤の居城跡があります。
 小豆島について、日本歴史地名大系38香川県の地名では
古事記の大八島生成の項に吉備児島《きびこじま》についで、「小豆島」と見える。日本書紀応神天皇二二年四月条には「阿豆枳辞摩」と表記しており、古代には「あずきしま」とよばれていた。・・・・ただ一五八六年のイエズス会士日本通信(イエズス会日本年報)にはXodoximaと表記されている。
とあります。鎌倉期には「せうつしま」とよばれていたようです。
 安田が条里制の田というだけでなく、戦略的にポイントとなる地域であることが示されているように思われます。小さな島ですが、瀬戸内海の中で、日本書紀の書かれた時代には軍事的に重要な位置にあり、定常的に維持するため、食料などの確保が必要になり、その地に安田の名がつけられたということかもしれません。
 地図中央が小豆島町安田です。瀬戸内海の重要ポイントにあるように見えます。拡大してみてください。安田の地名が出てきます。

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