2018年4月20日金曜日

福島県の安田

 大沼郡会津美里町安田にあるが、以前は会津高田町であったところ。
ここは高田村が元となり、昭和三〇年には会津高田町となっている。
古くから陸奥国二宮・会津総鎮守として崇敬されてきた伊佐須美神社があり、御田植祭の催馬楽に「高い田や低い田や植うるたからのたのしき」とあることから、一段高い所になっているための地名とある。(日本歴史地名大系第7巻 福島県の地名、平凡社より)
 催馬楽《さいばら》は雅楽とのことで。平安時代に始まり、室町時代には途絶したもののようです。
さて安田村ですが、上記の本では、
宮川(鵜沼川)下流左岸、氷玉川との合流点近くにあり、東対岸は会津郡大島村(現北会津村)、北は佐布川村、西と南は高田村に続く。土地は肥沃だが、度々水害を受けている。・・・明治八年、佐布川村と合併して田川村となる。・・・伊佐須美神社の催馬楽の六段に、「広い田や安い田や植うるところのたのしき」とあるのが村名の起こりともいわれる。
とあります。
 私のひがみ根性ですが、催馬楽の流行した時代にすでに安田が安い田の認識で、それならば高い田の方が良いと思われていたようで、貨幣経済の進展と共に、安田から条里制の意味が消えていって、高い・安いの意味みとらえられたのではないかと思われます。
地名・名字が、安いということが嫌われ、安田→高田となっていった可能性はあると思います。
 チェックマークが安田の場所、南側に会津美里町の役場がありますが、その南の文殊東の下方の緑のところが伊佐須美神社です。

0 件のコメント:

コメントを投稿