現在はヨドコウとなってますが、元は、
旧山邑家住宅(きゅうやまむらけじゅうたく)は、兵庫県芦屋市にある、灘五郷の造り酒屋・櫻正宗の八代目当主山邑太左衛門の別邸としてアメリカ人建築家フランク・ロイド・ライト (Frank Lloyd Wright) が設計した個人住宅(山邑邸)である。国の重要文化財。(ウィキペディア)
原設計は1918年で、ライトは1922年にアメリカに帰国してしまったため、実際の建築はライトのもとで帝国ホテルライト館の建設にも携わっていた遠藤新と南信が行った。(同じくウィキペディア)
栃木県産の大谷石を内・外装に多用し、細かい装飾を至るところに施している。(同じくウィキペディア)
中の階段とかも石でできています。壁なども石の装飾が多くて、石造の建物のように勘違いします。
建物の特徴は、玄関からもうわかります。
玄関前の写真
左の方のアプローチから建物の入り口に来たところです。写真に人が写ってますが、ここが入り口です。人一人が通れるぐらいです。ここだけではありません。二階の応接室への入り口でも感じます。狭いです。
二階の入り口写真
次が応接室の内部です。広がりが感じられます。
応接室内
当たり前に思うかも知れませんが、入り口を振り返るとこんなです。
中から入り口を見る。
両側の出入り口が暖炉の脇に追いやられてるのがわかると思います。イメージとしては、古墳石室に羨道から入ったようです。多分、古墳でも同じく石室内で埋葬儀礼の一貫で祭祀が行われて、気分の高揚を感じさせる特別な場所になってたかもと思います。
三階はピラミッドの内部かと感じるところもありますが、飛ばして四階です。食堂と付設するバルコニーがあります。ここで、神戸の景色が眺望できます。
このバルコニーが考えられていて、二段になってます。階段でつながってますが、トンネルになってます。回遊式の日本庭園で出てくる、明→暗→明の場面転換と同じです。
平面図4F(パンフレットの図をコピーしてきました)
バルコニー先端から、パノラマの風景が広がります。イメージ写真です。
風景の写真
直線もひずんでいますが、私には前方後円墳の上から見た風景に思えます。おそらく前方後円墳の上に立って見る周りの風景もこんなではなかったかと思えます。高さが違うとまったく違った風景になるはずで、大王の勢力圏を、今風に言えば「見える化」していることになっています。
場面転換ですが、煙突部分が壁になっているのがわかると思います。
煙突
古墳ファン必見の建物では。 最後に、芦屋川駅からの風景です。
小山のところにヨドコウ迎賓館があり、古墳のように見えてきます。古墳時代から現代まで人の発想は変わってないのではとも思えます。