キトラ古墳の石室内の天井にある天体図です。 『極彩色壁画の発見 高松塚古墳・キトラ古墳 (シリーズ「遺跡を学ぶ」155)』廣瀬 覚, 建石 徹、新泉社 (2022/3/21)を借りてきました。キトラ古墳の天文図との写真がありますが、わかりづらいです。
なぶんけんブログの”キトラ天文図の観測年代に関する「謎」”の中の図がわかりやすいです。 キトラ天文図復元トレース図
あまり詳しくこの天文図について述べられていませんが、中国大陸の
中原から遣唐使により直接日本に将来したか、半島経由して遣新羅使を通じて招来したのかはわからないが、いずれにせよ、東アジア古代史のダイナミズムがこの天文図に凝縮され、いまに伝えられていることは間違いない。
と書いてます。星座の起源はオリエントにあります。直接に伝来した可能性はないのだろうかと思います。 天文学的な知識がないので、中国などに残された天文図との関係については不明ですが、
『星座の起源: 古代エジプト・メソポタミアにたどる星座の歴史』近藤 二郎 、誠文堂新光社 (2021/1/25)のなかに、|キトラ古墳の「弧矢」|として
さて、古代バビロニアの星座である弓と矢を見ていて、私は日本のキトラ古墳の天体図を思い起こしました。奈良県明日香村のキトラ古墳の再調査によって発見された、古墳の石槨天井部に描かれたみごとな天体図です。キトラ古墳の天体図では、二八宿を含む六八の星座と約三五〇の星が描かれていました。同様な天体図は、中国や朝鮮半島からも発見されており、日本には大陸経由で招来したものです。
キトラ古墳の天体図の詳しい解説やその問題点に関しては、これまでに多くの文献が発表されているので詳細についてはそれらに譲るとして、ここではキトラ古墳の天体図にも登場する「弧矢」と呼ばれる星座に注目してみましょう。
前頁 図4-4に示すように、キトラ古墳の天体図には、シリウス(天狼)とカノープス(老人)も描かれています。キトラ古墳に描かれている天狼と弧矢との位置関係は、まさに古代バビロニアの星座である弓と矢と一致しています。中国の星座の起源については諸説存在してますが、この弧矢に関しては古代メソポタミア起源の星座と深い関係があると想像できます。
図4-4は省略してますが、ネットで探せば以下のようなものがあります。『キトラ天文図』に関する誤解の天文図の下の方にあります。
キトラ古墳の天体図で、ペルシャとの関係が述べられているわけではないですが、天武天皇がペルシャ人につながる話になるかとの、妄想です。
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