2021年10月10日日曜日

琉球の固有名詞の漢字

 『琉球語辞典』半田 一郎、大学書林 (2000/1/30) の中に、固有名詞の共通語・現地音索引があります。 Abc順にあって、最初はAです。最初の数語を抜粋しようとしましたが、困りました。グロッタル・ストップというのがあり、この表記がうまく出ないので*で示します。グロッタル・ストップとは、日本語ではケンイチという発音がケニチとならないように、ケンとイチの間に息を止めるような無声音が入ります。このグロッタル・ストップが語頭にくることがあるのが琉球語です。声門閉鎖音というそうです。

共通語漢字表記現地音
A
Abu安部*Abu
Acuta熱田*Aqta
Ada安田*Ada
Adanija安谷屋*Adanna
Aden阿伝*Adin
Afuso安富祖*Afusu
・・・

(注)促音(ッ)はqで表すようです。qは、音声的には直後の子音と同義です。とあります。

「A]の漢字に「安」が目立ちます。ひらがなの「あ」を意識しているようです。「A」の中で、単語は45語有り、「安」のつくものが18語もあります。「阿」のつくものは7語です。

ひょっとしてと思い、「い」に相当する「I」を見ました。こちらは「伊」が多いです。つまりカタカナの「イ」の元の字が多いことになります。それならばと「う」に相当する「u」をみると「宇 」が目立ちます。ひらがな・カタカナの元です。「u」の項には「お」の発音が元にあったと思われるものもあります。琉球語の母音は「あいうえお」ではなく「あいういう」の3母音ですので、これで終了しますが、かな起源の漢字の使い方は偶然ではないと思います。沖縄では、本土日本語を「ヤマトゥグチ」と言うそうですが(グチは口のこと)、ヤマトということから、奈良時代以前に影響を受けたことが考えられます(勝手に断定しています)。安田を「あだ」と読むのは七世紀以前の読みが残っていたと思います。

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