2021年10月7日木曜日

広東語と台湾語

 (1)広東語 広東語は中国語の方言で、中国南部の広東省、香港、マカオで話されている言葉のようです。福建語のテキストが見当たらないので似たようなものかと思いましたが違うようです。

『ニューエクスプレスプラス 広東語《CD付》』飯田真紀、白水社 (2010/9/30)
を借りてきて見ています。 広東語は話し言葉専用とのこと。声調が6声あります。また有気音と無気音の区別が重要で、有声音と無声音の使い分けとかなさそうです。子音ではR音はないように思います。漢数字では二は「イー」で違いますが、五は「んーng」で上海語とは似ています。人称代名詞で私たちは一つで、相手を含む・含まないの区別は書いてません。上海語よりは日本語に似ていない感じです。
文例では、
「私は日本人です。」
→「我係日本人。」
「オーハイ ヤップンヤン」 "オー" はやや"ンゴォ"って感じのようです。

この「係」は「~である」ということですが、「は」に近いように思えます。
「A+"係"+B」 は 「AはBである」 ということですが、"係hai"が日本の「~は」に思えます。「AはB」と言ってるように感じます。

(2)台湾語 『ニューエクスプレス 台湾語』村上嘉英、白水社 (2009/2/7)を見ています。

台湾語は、十七世紀以来、中国の福建省南部より台湾に移住してきた人々の子孫によって使われている言葉です。元は中国8大方言のうちの福建省南部の方言です。このことばが台湾で広く通用して、台湾では一般に台湾語と呼ぶようになりました。

台湾の言語事情は事情は、長い間にわたって培われた台湾語、客家(はっか)語、原住民言語の3言語の上に、第2次大戦後、中国各地から移住してきた外省人が、中国語と中国各地の方言をもたらしたので、きわめて複雑です。

声調は7つです。中国の中でもいろいろ違いがあるなと思います。子音ではr音がないようです。
「ここがポイント!」では、 無気音、有気音、有声音の区別は明確に! とあります。福建省の影響があるようです。人称代名詞の1人称複数で、聞き手を含む場合とそうでない場合を使い分けがあります。外省人の影響があって、「咱们」こ似た「咱」で聞き手を含めた言葉が必要とされたのかもしれません。
この本でのカタカナルビは、1901年に旧台湾総督府が制定したものを簡素化して使っているとあります。日本語の言葉も多くあるようです。当時、日本語の有声音・無声音の使い分けも抵抗なく受け入れられたような気がします。

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