2018年9月30日日曜日

犬上御田鍬

 遣隋使では犬上御田鍬という人がいます。御田鍬は田を鋤くということで、牛馬を使ったハイテクなイメージを持ちますが、こちらは置いといて、犬上の方です。犬上氏は古代豪族で、本拠は近江国犬上郡です。現在の滋賀県東北部の地名です。犬上氏は八世紀以降は衰えた。とのことです。日本海側からやってきた渡来系の人に思われます。遣隋使は瀬戸内海を航行するので、どうしてこの地域の人が選ばれたのか不思議です。小野妹子との繋がりを考えました。小野氏は琵琶湖の南、犬上氏は琵琶湖の北です。おそらく琵琶湖岸を陸路でつながっていたのでは無く、湖上を船で行き来していたと思います。ある程度はなれた地域の運航で、造船や操船の技術に長けていたはずです。遣隋使も海外ですので船の技術が必要で、それに犬上氏や小野氏などの古代豪族が対応できたのではと思いました。つまり遣隋使の主となる人は、通訳的な人ではなく、船の技術を持っていた人達ではないかと思いました。犬上氏などは中国に行くとしたら日本海側からの方が便利のはずで、船の問題が無ければ選ばれなかったような気がしてきました。

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