『教養として学んでおきたい三国志』渡邉義浩、マイナビ出版 (2021/11/30)
16頁から17頁にかけて、
「三国志」の舞台となっているのは、四百年以上続いた漢帝国が崩壊し、漢の土台となった儒教の開祖孔子の権威にすら疑問が持たれた時代である。その時代は地球規模の寒冷化の中にあり、農業生産の中心は、華北から江南(長江中下流域)に移って、漢の制度も社会になじまなくなっていた。そうした先が見えない時代の中で、人々はどのような未来を描き、日々を生きてきたのであろうか。 不安定な変革の時代におけるさまざまな生き様から、自らが今を生きる指針を得られる点が、「三国志」の大きな魅力である。 ・・・
漢の復興を諦め、天下を三分して江東(長江下流域)に独立した孫権、その構想を立てた魯粛《ろしゅく》は、ローマ帝国をも分裂出せた地球規模での寒冷化に対応し、江東に割拠して、地域の開発に注力した。現在、中国経済の中心地となっている長江下流域の発展は、ここに端を発している。
とあります。三国時代(さんごくじだい)は、魏・蜀漢・呉による時代区分の一つです。しかし、「三国志」か「三国志演義」は区別がついてませんが、呉の記述がもう一つの感じがします。倭国との関係がありそうですが、「三国志」では出てこないようです。呉と倭国の関係はわかりません。 地球規模の寒冷化の中に、食料争奪の歴史があり、特に稲作にからんで、中国長江流域と日本の九州地域でつながりから、「三国志」や倭国大乱が結びつくかもしれません。
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