2022年4月20日水曜日

シュメール人と数学、複利

 『シュメール人と数学(共立スマートセレクション) 』室井 和男 (著), 中村 滋、共立出版 (2017/6/15)を借りてきました。

シュメール人は、現代ではシュメール語と呼ばれる系統不明の言語を話し、楔形文字を発明して、アッカド人とともにメソポタミア文明の基礎を作り上げた。(ウィキペディア)。

この本の受け売りですが、紀元前2600年頃から紀元前2000年前ごろの話で、60進法が使用されていたようです。16進法というのがあります。0、1、2、3、・・・、9、A、B、C、・・、E、Fの16個で区別します。60進法ではどうなるかと思いましたが、59までは10進法みたいに取り扱います。60個の文字を覚える必要はないようです。

60は2、3、4、5、6で割り切れ、キリのよい数字として選ばれたようです(と理解しました)。問題は7です。本では簡単にすましてますが、60時間÷7の計算で考えました。
60時間/7 = 8時間 余り 4時間
4時間/7 = 240分/7 = 34分 余り 2分
2分/7  = 120秒/7 = 17秒 余り 1秒
ここで1秒の下の単位がわかりませんが、
1秒/7 = 60単位/7 = 8単位 余り 4単位
となります。
答えは、8時間34分17秒8単位・・・なので、
最初の8時間がそのあと8単位に変わり、これを繰り返します。
8、34、17、8、34、17、・・・と繰り返しの循環小数になります。

別の言葉で言えば、7では割り算がやりにくいのだ。自然数の列で7が最初にこの性質を持つことに気がついたシュメール人が、7を神聖なもので人間の力では計り知れない何らかの性質を持つ、という迷信を作り出したのである。この迷信は、世界各地に広がり、例えば新約聖書のヨハネの黙示録の中にも見られる。そこには「七人の御使」(9回)、「七つの星」(6回)など、「七つの~」が54回も出てくる。おそらくこれを書いた人々は、この迷信がシュメール起源とは知らなかったに違いない。現代の私たちは、このような迷信を人間の文化遺産の負の一面と考えるべきであろう。

ラッキー7というのも、シュメール人からと思えてきます。

円周率についてですが、近似として22/7(3.142857・・)があります。3+1/7ですが、シュメール人では3+1/8(3.125)で、近似値として悪いのにです。これは、1/7は循環小数で使いにくいとしたのではとのようです。レベルが低くて、精度の悪い近似値を使ったのではないとのことで、現代人の思い込みは良くないように思いました。

驚くべきは複利計算で、古バビロニアの例が示されていますが、シュメールでもあったかは確認されてないようです。あったでしょうが。

この本のコラムで、50万円を年利率70%で10年間借りると返済額はいくらぐらいかということで、1億円を超えるとの話があります。つまり、50万円のプラスマイナスが10年で1億円と格差が異常に拡大します。紀元前二・三千年前の話に思えません。多分、複利が格差拡大の要因になってたと思います。昔の人を上から目線で見ていて、認識不足でした。この時代から、貧富の格差が複利によってであれば想像外です。

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