2018年7月13日金曜日

厩戸皇子の名前

 聖徳太子のことですが、
日本書紀では、「成人なさると、一度に十人の訴えを聞いても、間違いなく聞き分けることがおできになり、さらに先々のことまで見通された。・・・」とあります(日本書紀②小学館、日本古典文学全集)。
 豊聡耳皇子ということで、名前からして聞く能力が高かったということだろうと思います。当時の人にとって、まだ日本語としての言語の生成期にあって、一対一の会話でも大変なのに、非常に優れた人だったということのたとえのように思われます。トップの人は聞く能力が強く求められていたということで、比較の対象が、現在のような普通の会話を基準にはしていなかったのではという気がします。

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