2018年12月8日土曜日

「正倉院文書の世界、丸山裕美子著」 のメモ

「正倉院文書の世界」を読んでいるところですが、図書館の返却が迫ってきました。
購入しようと思いましたが、今は手に入らないようです。残念です。
この本で、さらっと述べられていますが、あれっと思ったことです。
・正倉院文書は東大寺写経所に関わる文書が中心ということです。この東大寺写経所はもともと藤原光明子の私的な写経所を前身として、光明子が聖武天皇の皇后に立てられると、国家機構に組み込まれていったとのことです。藤原氏の勢力の拡大とともにあるようです。公私混同のような気がしますが、経緯を詳しく知りたいと思います。
・戸籍についてですが、御野国戸籍が古い形で、西海道諸国のは新しい書式によって作成されているとのことです。律令制が全国一斉に始まったのではなく、地域によって時間差があった可能性があります。
・大仏開眼供養の儀式が、天平勝宝4年、僧正菩提僊那《そうじょうぼだいせんな》を開眼師として執り行われた。南インド出身の僧とのことです。つまりこの時に梵字がもたらされたと考える人がいます。
どなたかが、この辺りを調べてればと思います。正倉院展を毎年見ていて、まったく気がつかなかったので、どこかでひっそりと研究されているのかもしれません。

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