2016年11月10日木曜日

第68回正倉院展

出かけてきました。平日でも1時間待ちでした。しかし楽しい一日になりました。

撥鏤飛鳥形(ばちるのひちょうがた)など後で図録を見ればよいやと思いましたが、細かくは写ってなく、その場で見ないとダメだったと思いました。

 今年は古文書の展示が多いように感じ、個人的には展示57番の御野国の戸籍(美濃→岐阜県)が興味深く見ました。もちろん内容を理解できてはいないのですが、私の戸籍のイメージとは違っていました。名字の区別では無く、戸主との関係で名前が重視されているようです。大家族制の名簿の雰囲気です。ねばって探しましたが、今ある一般的な名字は古田だけでした。戸籍は階層的なもので、現在とは全く違う印象です。
 展示58番に出雲の国の給付者名簿があります。これは天平11年(739)に賑給(神馬が対馬で見つかったことで臨時的に各地の対象者に食料を支給された政策のようです)の出雲の国の該当する人の名簿ですが、私自身は年齢のバランスが悪いように感じました。図録にも慎重な検討が必要であるとありましたので、57番に戻りますが、安田の名字とかが無くても、仕方がないと考えます。
 大家族制であれば、名字の変更などでは構成員が多いので、皆の合意が得られるような理屈っぽいものになるかもしれないと思います。平安時代の藤原氏隆盛の時代に、名字に藤の字が取り込まれます。その時に、藤×(岡本)=藤岡+藤本 のような名字分配の法則が成立した気がします。

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