方言についての分布図を図書館で見つけました。高価な本ですが、詳しく調べられています。インターネットでも見ることができました。ちらり見ですが、その中に「買う」の過去形の「コータ」と「カッタ」の違いの分布がありました。東日本と西日本とで分かれています。奈良時代以前の名字の分布と似たような感じを受けました。この時に貨幣経済があったのかはわかりませんが、影響を引きずってなんらかの違いが出てきたのかもしれないと思います。
国立国語研究所、方言文法全国地図PDF版
第2集第105図「買う」の過去形
http://www2.ninjal.ac.jp/hogen/dp/gaj-pdf/gaj-map-legend/vol2/GAJ2-105.pdf
また
『日本言語地図』 第1集29
アカイを”明るい”の意味で使うか という分布図があります。
使うというのが西日本側(滋賀県・奈良県以西)、使わないというのが東日本側です。
奈良時代以前に明るいの意味があったのが、その後、東日本へ伝わっていく中で、なくなってしまったことに対応しているのかもしれません。奈良時代よりも前の時代から日本語が成立していく過程なのかとも想像されます。
http://www.ninjal.ac.jp/s_data/drep/laj_map/LAJ_028.pdf
方言文法全国地図PDF版
第93図、飽きたの分布
あきた→あいたの音便をとらえているようにも思います。分布の境界が中部地方にあります。奈良時代から平安時代初期の状況を示しているかもしれません。
http://www2.ninjal.ac.jp/hogen/dp/gaj-pdf/gaj-map-legend/vol2/GAJ2-93.pdf
言葉によって方言の分布のパターンが違いますが、それが古い時代の日本が統一される前の状態の痕跡と考えられるのではと思いますが、単なる思い込みなのか、都合の良いデータだけを見ているので今のところ何とも言えません。
リンクがうまく出来ていません。上記のリンク先へたどっていってください。文章だけでは何を言ってるのかわかりにくいですが、方言が古い日本の状態を示し、その痕跡が今に残っているのではと思っています。
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