中世
中世の始まりと武士の起源
中世の始まりをいつからと考えるか、教科書では鎌倉幕府の成立から院政の開始へシフトしてきているようです。日本史研究の動向を示すものとして、岩波書店の日本史の講座を例に取ると、一九七〇年代の「岩波講座 日本歴史」までは古代としていた院政が、一九九〇年代の「岩波講座 日本通史」から中世として扱われるようになっている。これが教科書に反映されているようです。これには中世を、権門体制と荘園公領制としてとらえるように変わってきたとのことです。上皇は、公家権門・武家権門・寺社権門の頂点に立つ「国王」として君臨したということで、この辺は私には勉強不足で、ギャップが大きすぎます。古い時代からの発想の脱出は簡単にはできそうにないので、以下終了とします。思い込みから離れて冷静に考えることは難しそうです。
この本でのメモ
北条政子という名は戦後出てきたらしく、「北条」は居住地・本拠地に由来する苗字《みょうじ》であるから、北条の地を家を離れた政子が「北条」の苗字を冠して呼ばれることはない。しかし定着してしまい、そのまま使われているということでした。
近年では、室町時代の政治過程の分析が進み、若手研究者の研究成果が相次ぎ、今一番ホットでおもしろいのは、室町時代だと言って過言はないらしく、この時代がきちんとわかってそれよりも古い時代が見直しされるようにも思います。
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